Modelo390

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スペインでビジネスをしていると、「税金の申告」という壁にぶつかることがありますよね。その中でも、多くの個人事業主(Autónomos)や企業が関係するのが「IVA(付加価値税)」。
IVAの申告といえば、Modelo 303がよく知られていますが、年に1回だけ必要な「Modelo 390」も忘れてはいけません。
「Modelo 390って何?」「提出しないとどうなるの?」
そんな疑問を、税務の知識がなくても分かるように、初心者向けに詳しく解説していきます!
Modelo 390とは?
💡 Modelo 390は、1年間のスペインの付加価値税(IVA)の年間申告書です。
普段、四半期ごとにModelo 303でIVAを申告している方は、そのデータをすべてまとめて、年間のIVA申告を確定させるのがModelo 390の役割です。
この申告書自体には支払い義務はありませんが、個人事業主(Autónomos)や企業にとって提出が義務付けられており、四半期申告と整合性を保つことが求められます。記載内容に不備があると、税務当局(Hacienda)から指摘を受け、罰則を科される可能性もあります。
<Modelo 390の申告様式例>
提出期限はいつ?
Modelo 390の提出期間は、毎年1月1日~1月30日。
例えば、2023年分のIVAの年間申告を行う場合、2024年1月中に提出する必要があります。
📌 期限を過ぎると、罰則の対象になるので要注意!
提出方法について
現在、Modelo 390は オンライン提出 が基本です。
📌 提出方法は2つ!
-
デジタル証明書(Certificado Digital)を使う
-
Clave PINを使う
どちらも税務署のオンラインシステム(Sede Electrónica de Hacienda)から手続きできます。紙での提出は基本的に不可ですが、一部のケースでは税務署の窓口で提出できる場合もあります。
Modelo 390を記入するために必要な情報
Modelo 390をスムーズに記入するためには、四半期ごとのModelo 303のデータがきちんと整理されていることが重要です。
特に下記の情報を間違えずに申告することが大切です!
- 年間の売上(Base Imponible)と経費
- 適用したIVA税率(0%、4%、5%、10%、21%)
- 請求書ごとのIVA金額
- 国内・EU域内・EU域外取引の分類
- 経費の種類(事業経費 or 投資経費)
- 控除可能なIVA(IVA deducible)
Modelo 390の提出義務があるのは?
次の条件に当てはまる個人事業主・自営業者(Autónomos)や企業は、Modelo 390を提出する義務があります。
✅ IVA課税対象のビジネスを行っている
✅ Modelo 303を四半期ごとに提出している
✅ 売上がゼロでも事業を続けている
📌売上がなくても、Modelo 390の提出は必須!
たとえ1年間まったく売上がなかった場合でも、事業を継続している限り、Modelo 303とModelo 390の両方を提出する必要があるので要注意!
ただし、下記のケースではModelo390の提出が免除されます👇
- 簡易課税制度(Módulos)でIVAを申告している個人事業主
- 都市不動産の賃貸業を行う個人事業主
- 非定期的なIVA申告を義務付けられている納税者
- 年間売上が6,010,121.04ユーロ以上の企業
- 月次IVA還付制度(SII)に登録されている企業や個人事業主
- IVAグループ制度(Grupos de IVA)に属する企業
期限内に提出しないとどうなる?
期限を過ぎてしまった場合、税務署(Hacienda)にて罰金が発生する可能性があります。
📌 自主的に遅延提出した場合(Haciendaの指摘前)
-
1カ月遅れるごとに1%の追加税(最大12%)
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12カ月以上遅れた場合は15%の追加税
📌Haciendaからの指摘後に提出した場合
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軽度の違反:未納税額の50%
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重大な違反:未納税額の100%
-
非常に重大な違反:未納税額の150%
遅延によるペナルティを避けるためにも、必ず期限内に提出しましょう!
💡まとめポイント
✅ モデル390は、四半期申告(モデル303)の年間総まとめ
✅ 個人事業主や企業は提出義務あり(例外あり)
✅ 提出期限は毎年1月1日〜30日
✅ オンラインで提出(デジタル証明書・Clave PIN)
✅ 遅延や未提出には厳しい罰則があるので要注意!
IVA申告をスムーズに行うために、日頃から取引記録を整理しておくことが大切です!◎